『私が6年生に語りかけたいこと パートⅡ』 ー2月13日(土)ー
徳川家康の凄さ。先週あるテレビ番組で彼の「読書癖・蔵書癖」ことが、天下統一の大きな力となったことを取り上げていました。源頼朝を理想とし、いつも愛読書をもっていた。そんな彼の生き方に思わず感心しました。
人の一生にも「耐える時期」と「飛躍(ひやく)する時期」とがあります。何事もうまくいかないとき、どうか地中深く根を張って、花を咲かせ、実をつける時期を待ってほしいと思います。
私は徳川(とくがわ)家康(いえやす)を尊敬しています。それは三方ヶ原で負けた時の絵を見てから、尊敬するようになりました。絵は徳川家康が三方ヶ原の戦いで武田信玄にやぶれた時、この悔しさを忘れないために描かせた絵と言われています。いくさに負けた悔しさ、これからどうしていけばよいかといった不安が、絵から感じ取れます。その気持ちを忘れないために絵をえがかせたというのは、家康のすごさだと思います。さすが「人の一生は重き荷を背負いて遠き道を行くがごとし」と言いきった家康です。
人生の実力は、事を成し遂げる勢いでも、成し遂げた結果でもありません。人生の3つの坂で、「上り坂」「下り坂」「まさか(真坂)」の場面で、たとえどのような状況となっても、その状況を幸せと思うことができるかどうかだと思います。人生の実力、それは今、目の前の状況を受け止め、自分が持っている力を発揮できるかどうかにかかっています。