子どもたちと『泣いた赤鬼』を読みました 南風学舎 ー校長室からー
2月9日(月)、図書室で浜田広介氏の『泣いた赤鬼』を読みました。この絵本は『ごんぎつね』と並んで私の大好きなお話です。読んでいるうちに胸がいっぱいになりました。読み聞かせを聞いてくれた子どもたちもそれがわかるのかとてもつらそうな顔をしてくれました。お互いに分かり合うことの難しさ。本当の『友情』について考えさせてくれるお話です。いくつになっても感動するお話でした。子どもたちは真剣に話を聞いてくれました。
【あらすじ】
山の中に、一人の赤鬼が住んでいました。赤鬼は、人間たちとも仲良くしたいと考えて、自分の家の前に、 「心のやさしい鬼のうちです。どなたでもおいでください。おいしいお菓子がございます。お茶も沸かしてございます」と書いた、立て札を立てました。けれども、人間は疑って、誰一人遊びにきませんでした。そこへ、友達の青鬼が訪ねて来ました。青鬼は、わけを聞いて、赤鬼のために作戦を考えてやりました。青鬼が人間の村へ出かけて大暴れをする。そこへ赤鬼が出てきて、青鬼をこらしめる。そうすれば、人間たちにも、赤鬼がやさしい鬼だということがわかるだろう、と言うのでした。青鬼は、赤鬼を無理やり引っ張って、村へ出かけて行きました。 計画は成功し、村の人たちは、安心して赤鬼のところへ遊びにくるようになりました。毎日、毎日、村から山へ、三人、五人と連れ立って、出かけて来ました。こうして、赤鬼には人間の友達ができました。しかし、日がたつにつれて、気になってくることがありました。それは、あの日から訪ねて来なくなった、青鬼のことでした。 ある日、赤鬼は、青鬼の家を訪ねてみました。青鬼の家は、戸がしまっていました。「赤鬼くん、人間たちと仲良くして、楽しく暮らしてください。もし、ぼくが、このまま君と付き合っていると、君も悪い鬼だと思われるかもしれません。それで、ぼくは、旅に出るけれども、いつまでも君を忘れません。さようなら、青鬼」